秋の味覚

気が付けば冬で、秋のお話が全くなかったなぁと、紅葉が街中で美しくないくらいのネタしかなかったけれど、柿を頂いているときにそう言えばこれは秋のネタだなと思った次第。親族が山梨にいらっしゃって、甲州柿をうんとこさお送りいただいて、様々に楽しみながら舌鼓中である。

山梨で柿というと甲州百目という巨大な渋柿でありまして、それの「ずくし」か干し柿が甲州名物ですな。なんてことを書くと他にも柿はあるぞと言われそうではあるが、その思いでしかないから仕方がない。これが本当に巨大なんですよ。干してやっと普通の柿の大きさと言うと大袈裟かもしれないが、適度に干した干し柿は良いですな。

和菓子の究極の甘さは、干し柿の最大の甘さを超えてはいけないとかなんだとか。確かにそうだと思います。渋が抜けて干され切って表面が硬くなる前の干し柿の美味しさは、これは実に芸術的だと感じています。表面に糖分がびっしりと浮き出る程でないと干し柿では無いという評価はそれはそれで正しいと思いますが、小生はそこまで硬くなる前の段階が好みだな。

11月も終わろうというのに、やっとこさっとこ秋の味覚のネタとは何事だと、新米、新豆が出てきたことでそう言えばミカンの他にもいろいろあるわなと思った次第。甘柿はどのタイミングで食すのが良いのか、これはこれで案外難しいような気がする。サラダに入れても良いし、柿は結構万能選手。美味しくいただきたいですな、有難い事です。