師走にて

いよいよ師走である。即ち忘年会シーズン本格化である。本格化という「化」ということは既に始まっているということでもある。今年も生きて大晦日を迎えられるか、そして越せるか?師走の恐怖というやつである。極力絞り込んでこの有様だから暢気にしていたらえらいこっちゃであったろう。梯子は相当にお断りしている。悪しからずである。

そもそも忘年会って今年を忘れるという会なのだが、ベテランの方から教えて頂くことは、都合が悪い、具合が悪いことを忘れようということなのだが、忘年会で再度悪いことを思い出して記憶が鮮明になるという欠点も隣りあわせだ。忘年会、やらない方が良いんじゃないのと思うことも多々あったりして。

としわすれの会ということで室町時代から続く日本の伝統芸と言って良いのかどうかわからないが、古式ゆかしい伝統行事ということなので、やるかやらないかということであれば、やるべきであると言えよう。しかし、一人一人が関わっている組織が多様化して、その組織が30を超えるようになると毎日としわすれをする必要が出てくるということだ。

良いことも沢山あった今年であった。いや、そればっかりだった気がする。だからこそ忘年会で忘れることはほぼほぼ無いような気がするのだ。としわすれと言うけれど、新年を迎えるということで、今年お世話になった神様とお神酒を頂いて、感謝と厄払いということでは無いのだろうか。そうであれば毎日がとしわすれでも良いのかもしれないと、なんとか言い訳をしてみたのだが、まぁ、そんなご都合も忘れてしまう、そんな師走がやってきたということである。そういうことだ