80億人

イノシシが京都南禅寺あたりで突撃しまくっているらしい。里山に人の暮らしが沿っているということで、決して悪いことではない。人がイノシシが暮らす領域を荒らしているだけで、イノシシにしてみれば、人間という無毛のサルが我々の住処を荒らしたから、奴らの領域に行って食糧を得ようと考えただけだろう。猟友会なる殺戮部隊に銃口を向けられ捕殺されたそうな。

間もなく80億に到達しようという人類は、魚類の中にはそれを越える種があるのかもしれないが、地上においては恐らく5本の指に入るほどの数だろう。とある方に聞いたのだが、人より養鶏として飼われている鶏は、なんとその倍の160億羽以上生息しているらしい。数が減るどころか増え続けているということだから、地球は人間と鶏の星と呼べよう。なんとも奇妙な星である。

恐竜が滅びた理由は様々だが、隕石が落下しなくても失われたと言われ始めている。数億年、進化し続け、その進化のプロセスが極めて鈍化していたらしい。700万年の末の80億人だが、少なくともこの4千年は背の高さとか骨格などは変化していることが判ってはいるものの、脳の体積が劇的に変化したとか身体的な変化は終わっているように思える。すると恐竜と同様の末路をたどるのか?

暗い話はなんぼでもでてくる。一方で、明るい未来のお話は殆ど無い。癒しのためのロボットが都会では必要になるとTVで叫ぶ研究者がいらっしゃったが、そんなものがないと生きていけない種なら無くなったほうがよいのではないか?月が地球に近い。明け方、見事な月を愛でながら、寝転ぶウサギに笑われているような、そんな気分になった私であります。