JABEE

本年は4日からのお勤めで、三が日という宮中で陛下が主宰されるお祭り事の日程に合わせたお休みで、なんとも国民としては有難いことではあったのだが、連休がやってきて、ほんの一息。それが本音である。本音の最中の日曜日にJABEEの分野別委員会があって、出席させて頂いた。東京は人が多く、うんざりである。

技術者教育の質的向上を図る企てだが、本学では土木のグループが唯一、それを保って頂いている。6年一貫など、黒船的に活用してみればとは思うのだが、まぁ、無理だろう。作り込む時に理想化されていないととてもABET準拠のプログラムに深化させられない。今のJABEEのシステムは様々に教員の負荷が下げられて、まぁ、当然だなというところに収まってきている。審査委員の指摘も定量化されてきていて、好感が持てる。

今日においても審査側をお引き受けさせて頂いているのは、我が国の技術者教育の現状に触れることが出来るからだ。跡取りを育てようと推薦はしているものの、その跡取りがなかなかその資格に挑戦しないものだから、ずるずると引きずっている。それはさておき、少し前にエンジニアリングデザイン力を問われたが、それに加えてチームワーク力が加わった。ともに異分野融合を深化させる能力で、その到達水準も要求される。明らかに沈没だなと苦笑いである。

受審校は明らかに減ってきている。もう解ったから良いということなのだろうけれども、教育は継続して深化し続けなければならない。研究さえやっていれば評価されるのだという主張がまかり通るが、質の高い教育があってこその研究だ。未来に評価される研究をしようと思えばそれに取り組める人材育成がペアになる筈だ。恐ろしい波が来るような気がしてならない。本気で地域の未来を築く人材を育成しているのかを自問自答し、取り組んでいかねばと握り拳を作った私であります。