マラソン

奥三河に設楽という町があってそこの岩古谷山などは面白い山だ。それで駅伝で設楽選手が登場した時には応援をしていたもんだ。その人が昨日、マラソンで日本記録を更新した。駅伝で活躍の後、トラック競技で頑張っていたが、漸くマラソンにも挑戦を始めてくれた。元来、箱根駅伝は、先人達が日本陸上界にも長距離で戦える選手を育てようと始めたものだが、区間当たり大略20kmだからか、あるいは、駅伝出場が目的化されてしまって燃え尽きてしまうのか、日の丸を背負って戦ってくれる選手がちっともでない。

こちらは見ているだけだから勝手なもんだが、40kmを走るとなると常人を逸脱した肉体と精神力が必要となろう。そのマラソンの「ソン」を使って、アイデアソンとかハッカソンとか、行われている。昨日、その審査を依頼されて一日潰してきたのだが、形まで創り込むのでジャストアイデアより遥かに良いのだが、本当にこれで良いのかと疑問を抱くこと多々ありである。

名工大は昨年から全学の学生が初頭知財教育を受講するようになり、加えて、大学院では更に深い知財教育が展開される。思考そのものが財産であって、アイデアはただ取りという日本企業の風潮には吐き気がするが、学生諸君に起業の意欲が芽生え始めているのは素晴らしいと感じる。それぞれの分野のある意味プロが集まって、ハード・ソフトを形にしていって賞金を稼ぐ「ソン」荒らしみたいな雰囲気が無いのが良い。

今朝ほど、画面の向こうでお役人殿が「生産人口減少に向かって生産性向上は必須のことで、まだまだ出来る」と仰っていたが、じゃぁやってごらんと言いたい。何かのデータを使えば2000億円の市場が生まれると叫んでいるが、世界は100兆円のレベルでものを生み出しているのだ。単位が違う。大きな目的も無く、単に「ソン」やってみようかという企業根性には呆れかえる。「貴方は誰を今日、どんな能力で幸せにしますか?」そう自ら問いかける私であります。