ジェフ・ベゾス氏が目指す地球の人類安定性を具現化したのがブルーオリジンで、2000年のお話だ。既に20年の年月が流れている。スペースXのように派手な広告は出てこないのだが、確実に、着実に宇宙を往復する手段を作る。宇宙空間に1兆人が暮らせる空間を作ることによって、地球そのものを自然の環境に保とうという、母なる星を人が踏み荒らさない環境にするというビジョンの具現化に向けた試みである。
スペースコロニーが地球を取り囲み、炭酸ガスを吐きまくったり、長大な化学産業は宇宙空間で閉じた環境で行うことで、生産現場と生活空間が明確に区別できる世界を目指すという。地球の富の10%を獲得している方々の考えることだから壮大であって欲しいが、いずれそうなるのではと思わせるところは流石だなと感じる。
年末年始は移動距離が伸びていくわけだが、そこで目にするものはコンクリートの塊の量の増大である。野山が切り開かれ、特定の人には便利な空間が広がっていく。高速道路は使わない人にとっては、土地を寸断する渓谷に過ぎないし、日照を失った人も自然もあるのだろうなと思いつつも、便利に手を合わせてしまう人間の浅ましさを実感する。
病気や災害に強い農業ということで、完全密閉空間的農業ユニット製造が、いよいよ本格化してきている。温室なんて生易しいものではなく、植物の完全養殖がスタートする。そのうちに動物にも波及するのであろう。それが宇宙に上がっていく。人は何処から来て何処に行くのか。ゴーギャンはどんな絵を描くのだろうかと、ディープテックに触れると思う。