前に進むということ

今に始まったことでは無いのだが、日々開催される会議の何と多い事か。今週は例によって土曜日まで拘束されるわけだが、今年は極力ものごとをお断りしていこうかと思っている。思っているだけで実行できるかどうかは分からないのだが、「やりません」元年としたいと思っている。勿論、それは研究者としての依頼に限ったことで、公務に関してはそんなことは有り得ない。

断りにくいことを「良いですよ」と引き受けていると、一つ一つの案件に対する集中力が下がってくる。品質の低下は最も避けるべき事態である。それを実践していきたいと思っている。去年からの流れで、今週、既に2件の講演案件があったわけだが、これを最後にフェードアウトというのがストーリーだ。何度も言うが、イオンだの平坦だのと学者の前では話しませんよということだ。

勿論、学問活動を停止するということでは全くない。寧ろ、丁寧に活発化していく予定である。より深く潜航し、真理を追究することに時間を割こうという、まぁ、当たり前の方向に進もうと思っているだけだ。真理という大げさなものではなく、自分は何が分かったのかと、自ら納得したくなっただけだ。遠慮と忖度はもうしませんということだ。

パンドラの箱のお話がある。飛び出すものが不幸だけだとしても、幸福が残っているかもしれない。何も無いかもしれない。そこに閉ざされた扉があるのだとしたら、絶望などせず、開けてみることだ。それしかない。