聞き飽きた感のあるDXである。日経的書面やホームページを拝見すると、まぁ、出てくる出てくる。それこそDXだなと笑いがこみあげてくる。DXによる改革とかね、改革で改革するんかいとか、突っ込んでみたり。紙の伝票をエクセルにしましょうとか、如何に日本がオワコンになっているかが良く解る。まぁ、これも一歩目だなと納得する部分もありますよ。セキュリティの極めて甘い事業所が、回線を引き込んだだけでとんでもないことが起こりますからね。そんなところは国でサポートしていかないと、国家レベルでの対応が必用になるわけで、立ち上がっても一向に何をするのか分からないデジタル庁のお仕事かもしれないけどね。
DXって簡単では無いですよ。デジタル情報って単独で持っていてもしょうがないからね。工場とか、一つの事業所単位でもそうだけど、一斉にデータ共有が成されることが重要で、部分的に手を出しても結局、人間が介在したらそこが律速するから意味が無い。ものづくりなら一社単独開発商品でも無い限り、多くの分業先との協業でしょうから、それらが全て、作ったものの価値を共有できないと意味が無い。この部品がこの機能なら、我々はここをもうちょっと作り込もうとかね。B2C担当からCの情報を吸い上げて、一気に商品価値を高め、海外製品と差別化していく。
その為には自社が他社に対してどれだけ働けるのかをデジタルで共有できないといけないんですよ。それが全くお留守になっている。そんな状態だから日本にDXはやってこないなと思っている。商社が最上流のTier0情報を隠して、価格つり上げを阻止して部品チェーンを作っているからね。バリューチェーンとか聞こえが良いけど、バリューを獲得するのはTier0だけで、後は単に赤字労働させられているだけでしょ。物の価値が伝達されなければDXとは言えないよ。もう騙されるのは止めましょうね。(誰に?)
図面待ちの状態では自社提案の価値は発信出来ません。良品廉価を支えますなんて自虐的なホームページを作るのはもう止めましょうよ。自信を持って関係各社を尊敬し合って、お互いの能力を最大化して、そのチーム力で新しいモノを作っていきませんか。人の心の琴線に触れるようなモノづくり。単に成金主義では無い、価値を感じ、大切に使って頂けるモノを作っていく。その為のDX。それを目指しませんか?