技術経営と言えばMOT。MOTと言うと欧米では2000年過ぎには滅びた考え方で、その前からずっと続いているMBAが未だにライセンスとしては認められてはいるが、MBAを持っていますよと仰る方で、真っ当なビジネスモデルを語って頂けた方に、未だに出合ったことが無い。威張るだけ威張って、声が出掛ければ正義と言うのがMBAの流儀なのだろうなと思う。そもそも論、日本はちっとも豊かにならない。企業もどんどこ潰れていく。MBA持ちのコンサル殿があまたいらっしゃってこの体たらくはどういうことか。
もう一つ。学士院の皆さんが自分達で委員を決められないのはけしからんと大騒動があったと思うのだけれど、それと並行して、基礎研究者は自由な思考が重要なのだから、競争的資金は似合わない、だから国立大学当時の運営費交付金制度を復活させるべきだ!と声を挙げるが、これもナンセンスで、自由な思考は間違いなく許されねばならぬが、それは大学人の使命として、自らにしか出来ない教授法を創り上げ、自らの世界レベルの研究創造から得た知恵を活かし、次世代を育てる手法への思考が自由に許されているということで、税金を遊び金に使って良いという事では無い。
まぁ、今の政治家諸氏の様に、パーティーを開いて活動経費を稼ぐというのは余りにも品性お下劣で話にならないが、学者が遊び金を寄越せと、特に、教授レベルの人達が大騒ぎするのもお下劣と言わざるをえまい。科学研究費補助金という、自由に世界をリードする研究に挑んでい良いよという門戸は開かれているのだ。これが「貴方は提案してはダメ!」という規則があってはならないが、そうではないのだ。自由に挑戦できるのだ。こんな素晴らしいことがあろうか。
どうも気になる。ここをこうすればもっと良くなるだろうにと、目の前の装置の改造(改善にあらず)に躊躇しているようでは、挑戦者として失格だ。時間が掛かるから?掛ければよろしい。世界との競争で勝つ気があるのなら、眠っている間など学者には無い。それが学者の自由であって、これも見事に許されている。もっとも、最近は労災云々で週40時間までしか働いてはダメよということを言い出して、これがなんだか分からない。国家国民の為に汗を流して、それを働いていないと言われるのは癪である。学者はまなぶものである。有難いことだ。