ナノテクも良い

重厚長大な大物も良いが、14TB 容量のハードディスクなどというものも愉快である。クラッシュしたらどうなるんだろうという情けない悩みはRAIDでクリアするということなのでしょうね。フロッピーディスクなんていう代物の世代人としてはなんだか無限に広がる世界という気もするが、これが案外、あっという間に埋まったりするから昨今の情報量は恐ろしい。その書き込み読み込みを支える部品が日本製と言うところが素晴らしい。

日本製と言うのもちょっとどうかなとちょっぴり思っていて、確かに本社は日本にあるけれど、世界的企業の活動と言うことを考えると、そうは言いきれそうもないという心持がする。新しく何かを生み出すということがいかに大変か。ひそかに達成している人がいても、大きな企業がもみつぶしたりしますからね。恐ろしい世の中です。

数ナノメートルの世界に様々な素材を積層して作り上げるハードディスクヘッドは、まさに芸術でありまして、その制御技術の凄まじさだけではなく、トータルのパッケージとしてヘリウム原子を逃がさないシールとかね、よくもまぁそんなトータルシステムをお安く提供できるものだと呆れかえる。どんな魔法を使っているのやら。

トンネルも凄いけどナノテクノロジーを目に見える大きさに構築していくこともこれはなかなか凄い事だ。1ナノメートルを10の9乗倍しないとメートルサイズにならないのだ。もっとも、一日に数センチしか進まない時があっても信念でトンネルを掘るのもやはり凄い。技術に感動する人が居る時代は幸せかもしれない。近い将来、どんな技術も当たり前と言われ、使い捨てにされる時代が来るのだろう。その時、何を作ろうとしてもがくのだろう。ちょっと楽しみな気になっている私であります。