桜と人

今年の鶴舞大学入学式は土曜日でありまして、いよいよ明日、学部と院の2回にわたって実施されるわけでありまますよ。改装された公会堂を拝見するのは楽しみでありまして、文化財の改築という、大きな事業を目の当たりに出来るのは楽しみです。新入生の初々しさには勇気を頂けますしね。

日々の出来事、年中行事などを、単に繰り返し行われるルーチンと思うか、毎回毎回、初めての体験であると実感するかは、その人間の心のあり様を映し出すように思います。慣れというのは当人の頭の中だけであって、初めての出来事として体験する人がいらっしゃる以上は、同様に新規の出来事だと、共に感動することこそ重要であると思います。

何年も同じ講義を繰り返していると、恐ろしいことにどんどんと難しい内容になっていってしまうのですよ。しゃべることそのものは、しゃべっている当人にとって理解できている内容であって、当たり前になってしまう。しかし、初めて聞く人にとってはえらく難しい。事務の電話対応などは、常にフレッシュな気持ちで行うべきでしょうな。強烈な勢いで変革していく時代の中において、ベテランの経験すら、間違った対応になりかねません。それをしない人こそベテランと言うことでありましょう。

桜は心をわくわくウキウキとさせてくれる、素晴らしい友人であるとともに、その散り際の美しさによって、昨年までの己惚れた自分を捨てろと教えてくれているのではと、妙に、今年はしんみりと、散り始めた桜を体感している私であります。