美しき国に向かって

泰平の眠りを覚ます上喜撰たった四杯で夜も眠れずとうたわれて150年が過ぎ、大西洋のクジラを皆殺しにしたメカニズムに組み込まれ、独立できない国に居るんだなぁと、そこまでするか?という程の歓待ぶりを、江戸の日本人達が見たらどう思うんだろうなとちょこっと考えた。

当時の有識者の方々は西洋が如何に強大で戦闘能力が如何程のものかは理解していたわけで、TVドラマに描かれるような閉ざされた国の山猿軍団とは全く異なる状況だったからこそ、たった四杯であったとしても時間稼ぎくらいしか出来なかったわけですな。まぁ、これなどは結局は国を閉ざしていたからということにも原因があったとも思えますけど、文字認識率の極めて高い国家であり、自ら学ぶということが農村の末端にまで広がっていた文化レベルだったことは忘れてはならないのでありますよ。

アジアに出掛けて自国民から詐欺で金を奪うとか、当たり前の如くに禁止薬物を用いるとか、車が児童の列に突っ込むとか、観光バスが渋滞に突撃していくとか、この国、一体、何やってんだと、職業柄、頭を抱えるしか無いわけですよ。頭を抱えて何もしないのかと言われても、まぁ、考えて実践はするわけですけれど、効果は100年経たないと出てこない仕掛けですからね。

出張に出掛けて、並んで待っていると、行く手を阻んで暴力的に乗り込んでいくのは、人生の諸先輩方だ。頭が痛くなる。まぁ、画面を見つめてゾンビ状態の連中よりは活力はあるなとは思っても良いのかもしれないけれど、決して美しい姿では無いですな。こんなことは教わってこなかったのに、教えた方々が美しき日本を破壊してく様は、この国の有り様の全てかもしれない。これではいかん。いかんものはいかん。そう思う。