未来人に告ぐ

思考は動的でなければならない。過去の経験から今を想像しているのでは、圧倒的に遅すぎる。当たり前だがそんなもんだ。それを巧みに操っているのが自動車企業のTier0の皆さんだろう。昨日は1個10銭だったが、明日は8銭だ、10日後にはお金とモノの両方を納品せよと・・・やり過ぎな気もするが、価値という観点から言えばこのやり取りに行きつくだろう。

しかし、動的思考力と簡単に書いてしまうのだが、実践するのは相当に大変だ。これを特定の分野に絞り込んで成功していらっしゃるのがトレーダー諸氏であろう。全戦全勝ということでは無いだろうが、平均で勝利しているという様は、正に、動的思考の勝利と思う。とても出来る思考では無いが、世界の富を一極集中させ続ける能力は人類の次元とは異なる領域と言えるだろう。

次の瞬間、明日、来月・・・には出来ているだろうと思えるのは、過去の延長に乗ったもが殆どだと思う。出来るか出来ないか判らないけど、やってみるか?と決断してしまう「組織の長」は狂人か開き直りかどっちかだが、両方を兼ね備えているということなのかもしれない。ここで重要なのは「昨日と違うことをやろう」という行動指標は「新しい事」をやろうと言っているのとは違う。「新しい事」をやろうということが尊いのだ。

「再生」とか、さも、美しく感じる言葉が躍る昨今だが、この数十年の惨状に再生するべきものなど無かろうと思うのだ。CO2を減らそうとか言う前に、人が笑顔で暮らせる世界創りという言葉が出てきたことが一度も無いことに用心しなければならないのだ。皆が笑顔で参加出来て、しかも地球が心地よがる。まだ暫くお世話になるかもしれない『炬燵』の様な存在を創るということだ。再生ではない。新しくなければ未来人は笑顔になれない。