銀輪

昨日のお話で恐縮だが、冬季の路面が凍り始めたころから止めていた自転車通勤を再開した。極めて快適である。マスクの群れに取り囲まれることなく、桜の下を風を切って進んでいく心地良さ。久し振りの運動で血流も良くなり、冬眠から目覚めたごとくの感がある。宿舎から職場まで3つの山を越えてくるのだが、それぞれも面白く、景色の変わりようも楽しく、気分転換にはもってこいの自転車通勤である。この季節は汗だくということもなく、それにかんしても快適である。

街の桜を見物しながらの移動だが、卒業式で心配になった「入学式に桜はあるか?」だが、どうやらちゃんともってくれたようだ。今日、6日は入学式で、嵐の卒業式と打って変わって良いお日和である。自分の時はどうだったっけなと思い出してみると、当日も晴れていたなと不思議と思い出すことができる。遠い遠い昔の事だが、初めて聞いた学生歌に感激したことも覚えている。「式」というものは重要なイベントであると実感する。

鶴舞大学は残念ながら、1学年の学生さんを収容できる大ホールを持ち合わせていないから、例によって公会堂をお借りするわけだが、こちらは耐震改修がなされて随分と小ぎれいになった。応接室などはとてもゴージャスで、壊して立て直しなどが許される代物では無いなと感じる。それは小生の価値観ではあるが、本当にそう思う。もしも一般公開が成される日があれば見学をなさると良い。誇りに思える建造物と感じる。

入学式に列席をさせて頂くたびに、会場に集う若者たちの目の輝きに感動させて頂ける。どんどんと違った輝きに深めていって欲しいと願うのだ。18歳の輝きと22歳の輝きは違わねばならないのだ。その輝きの変化こそ、大学の色ということになろう。色濃く無ければ意味はないわけで、もっともっと色濃くする努力をしなければと考える。そんな努力の方向を作り込んでいくのにも、自転車旅は良い。年末に道路が凍り始めるまで続ける。そんな日々である。