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東京芸大において、電気代の高騰から練習用ピアノを売却したということが話題になった。文科省系のニュースなのだが、全国的なニュースにもなっている。決して他人事では無くて、お隣の東山大学ではスパコンを一時停止するとか、研究に凄まじい悪影響を及ぼしている。スパコンなんて24時間動いているものでは無かったのか?世界の情勢の影響は一体どこまで及んでいくのだろう。電気エネルギーという社会基盤が高騰すると、全てに影響を及ぼすということだ。

東日本大震災において、原発の大惨事が発生したことから、巨大エネルギー発生源を失った国となっている。勿論、稼働している原発は有るのだけれどね。全面的に稼働しているわけでは無く、電池をどこにも接続していないという勿体ない状態が続いている。事故が発生するととんでもないことになる見本なのだけれど、この状況で何処までいくのか。電気エネルギーと言う社会基盤の有り様を、崇高な理想だけで「今」を乗り切れるのか。

研究用コンピュータが停止するということは、停止している間、研究が世界から置いてきぼりを食うというそんな暢気なことでは無い。圧倒的計算力を誇る機械が停止するということは、取り返しがつかない程に遅れるということだ。選挙前の人気取りで、子供手当をばらまきますとか言っていないで、その子供たちが育っていく国を作っていくというのであれば、教育・研究機関を停止させない事のほうがよっぽど重要である。

DXが進まない。未来への投資が出来ないからである。今、慣れてきた紙と鉛筆を放棄することが出来ないからである。何かを捨てなければ得られるものなど無い。当たり前の理屈である。DXとて電力が必要なわけで、今から風車だの太陽光だの暢気なことは言っていられない。魔法の杖も無い。判断はトップからである。決断しなければトップでは無い。台本を読んでいるだけのトップである。何をどうしたいのかさっぱり解らない。明日はどうなることやら。