休暇明け

変わらぬ休日の過ごし方であったと言えよう。買いためた文化的書物をむさぼり、乾いた精神に潤いを注入した。新しい知識をどのように活かすか、この一年の物語の始まりである。毎年の事で、正月より正月らしい。決まったことをする正月に対して、新たな一歩を踏み出すのがこの五月連休である。何も決められていないからこそ、自分の時間がある。人間らしい。

第二四半期も中盤に入ろうとしている。今のところ想定の範囲内での推移だが、講義など、新しく構築しているものもあり、これはなかなかにしてぶれるぶれる。世の中の加速感が物凄く、少し前に新しくても、決めた瞬間に古くなる。自然の営みではなく人間の活動とは恐ろしい速度を持って進んでいく。人同士が繋がり合ってそれらが共に創り上げていく世界故に、その加速度は破壊的だ。

世界が何処に落ち着くのか、いや、落ち着く先など無いのかもしれない。欲望の矛先を深海と宇宙に求め始めれば、いずれそこにも飽きて、さぁ、どうしましょうというところだ。ちょっと前なら5Gが自動運転云々を新しく語っていたが、既に、それが前提で工場の生産工程管理などの世界的流れの青写真は完成し、次はどうするという議論に入ってきている。

週の始まりから雨である。連休中の好天気を忘れさせてくれる点において相応しい天候だ。次のお休みはお盆ということになるが、これはまぁ決まった活動に縛られるものだから、お休み気分は全く無い。だからこそ、年に一度の5月休暇は有難い。学ぶことはまだまだ沢山ある。有難いことだ。