朋友

朋友との時間はあっという間に過ぎていく。遠方より来りて去っていくわけだが、去り際も寂しくなく、またこのひと時が来るだろうという予感もない。当たり前のひと時であって身構えることもない。良い関係である。だから朋友というわけだ。そんなひと時を過ごせる人間味が残っていたのかと、自分に少々驚くくらいである。あっという間感が良いのかもしれない。雨の中、集まって、そして去っていく。良い空気感である。

集まった場所は、かれこれ15年くらい前に出掛けていて、もう二度と来るものかと思ったところなのだが、情報によると経営者が女性となり、雰囲気ががらりと変わったとのこと。Netでの評判も上々で、これなら今一度、試しに覗いてみるのも良いなと、果敢にチャレンジしたわけだ。まぁ、メンバーがメンバーだけに、どんな状況でもなんとかなるだろうくらいの気持ちではあったが、良い意味で大きく裏切ってくれた。また行きたいと思う。

そこでも話題になったのだが、この入場料金でこれだけのサービスを提供してくれるという、日本の「安さ」を感じてしまった。フロア係殿は、適度な距離間で煩くなく、必要な時にさりげなく出現して去っていく。求めたい、自らもそうありたいと思う身のこなし。女性経営者の細やかさを感じるわけだ。店舗の中もサービスカウンターも雰囲気が良く、有り勝ちな「あそこがああだったらもっと良かったのに」という気持ちに全くさせない爽快感であった。

それにしても、何と言うか、久しぶりに会ったとしても、その久しぶりの時間は瞬時にどこかに行ってしまって、ずっと継続している感覚である。当たり前すぎて「お久しぶり」の挨拶を忘れてしまう程だ。そんなスイッチを持っていることは幸せである。まだ、本決まりでは無いのだが、まだそんな関係が続きそうな気配もある。油断は禁物である。慎重に進む。