リメンバー

国が5兆円の支援をすると、水素飛行機は飛ぶのだろうか。とあるところでMSJの撤退は、単に飛べなかっただけではなく、飛ばせるための人も辞めていったことが最大の問題であると指摘された幹部の方がいらっしゃった。その通りである。加えて、エネルギー問題という点において、水素を海外から購入しようなんてことを言っている段階で、飛行機を飛ばすたびにいったい、海外にどれだけのお金をまこうというのか。政治家諸氏の本気度ということなんだろうけれど、この国ではそれは全く感じられませんな。

知的財産アクションプランとか言っても、知的財産を生む知力を蓄えた博士人材が圧倒的に少なく、仮に、博士を取得したとしても、思い切ってその思考力を活用しようという企業が現れないのだから、徹底的に学んでやろうという学生が出てこなくても無理はない。この国に資源は人しかいないのに、親ですら子のよこっつらをひっぱたくと訴えられる時代である。学問は詰め込む時に詰め込まないと、後にいくら頑張っても無駄である。それがわかっているにもかかわらず、お上品に育て上げてしまう。

個性の教育をしている諸外国に対して、みんな同じことが出来ることが美しいなどとのんきな時代をいつまで過ごすのだろう。これもとある方にお伺いしたのだが、中堅企業が自らの強みが分からず、本来、獲得できる対価を獲得できていない状況に、なんとかしていきたいのだが、力を貸してくれないかと。それは勿論、出来ることは何でもさせて頂くわけだが、技術が生み出す価値を考える、考え方を学び、実践するということを、本来、身に着けるべき小学生ではなく、企業人が学ぶ機会が求められてきている。

高校に文系・理系クラスなんてものを作っている間は、この国はどんどこおいて行かれてしまうのだろうなと感じる。その内に、日本は人件費が激安だから、海外企業がこぞって雇用し始めたりしてね。ただ、そうであっても世界の標準的な文化も知識も身に着けていないのであれば、それもかなわなかったりするのか?一生涯、学び続けねばならない。そのはずなんだけどね。これから水素飛行機を作るという。リニアモーターカーのように、水問題ならぬ水素問題をクリアできるのだろうか。水素をじゃぶじゃぶ自給できる国になって欲しい。心底、そう思う。