求道者の如く

8月末に近づいているというのにちっとも涼しくならない。台風がやってきても名古屋はろくすっぽ雨が降らない。大地は乾ききり熱風が吹く。素足で板敷を歩くと、妙に暖かい。流石に熱いということは無いのだが、気持ちの悪い事この上ない。ただ、悪い事ばかりではなく、カトレアが咲いた。生まれ故郷の熱帯を思い出したように、実に可憐で楽しませてくれている。他のいわゆる日本原産の植物は大丈夫かと心配になる。 

大丈夫だったかどうかは来年の芽の出方とか花の付き方とか、年を越さないと分からない。環境のお話は直ぐに結果が出てくるものではないから恐ろしい。確実に進んだ温暖化ではあるが、都合が悪いのは人間だけなのか、それとも生命体としての地球にも深刻なダメージがあるのか分からない。過去には地球全球凍結が発生したこともあり、またその逆に氷河が無かったことだってあったわけだから、地球そのものは、まぁ、くしゃみにもならないのだろう。 

一昨日はインドネシアの早朝女子マラソンを見ながら昨日の中部圏公設機関新人研修用のプレゼンシート、課題を作っていた。想定以上に時間が掛かり、ゴールまでに完成させようという目論見は見事に壊れた。9月だけでも10件程度の講演をこなさればならぬ。年々、大学の夏休み期間での行事が膨らみ続け、とても学者の生活では無くなっている。まぁ、職制が許さないというところはあるだろうが。 

若い研究者の方々に伝えたかったことは、自らが何ができるかではなく、他の方が成すことを共に達成することである。自らが何かが出来るなどということは当たり前だ。特に公設の場にいるのであれば、社会に対して自らがどんな働きかけが出来るのかを明確に示す義務がある。自らを高め求道者の如く頑張っていただきたい。応援する。