智慧

指紋センサーが調子が悪いと起動できない面倒なことがおこる。指を怪我すると困ったもんだということになる。センサはAIの原点となるが、その情報にアクセスできないと「あんた人間じゃないよ」と判定されてしまう。既に機械優位の世界だなと感じる。だからこそ作るべきもの、社会の課題は人間が考えるべきだ。

人間はずるいから、なんでも無料の方向に向かっていく。恐らくは裏でぺろっと舌を出すのであろう。企業はモノを売っているわけだから、モノに見えない智慧は無料と言うことなんでしょうね。また、大学人も智慧はお金に換えられないという清貧の志があるから、うまいこと使われる。相乗効果である。

大学が経営不採算で潰れていく理由の一つがこれだろう。潰れたくて潰れるのではない。社会が潰してしまうのだ。智慧を作り出す機関が潰れると、もうそんな野蛮な国は世界から相手にされない。人間の根幹である。智慧を無料にしてはいけない。

人間が智慧の集積となる。人と人が寄り添って生きていく。そこには智慧が生まれる。その集積は人の中に生じる。必要とするならそれなりの対価が必要だ。それを忌む忌まわしき伝統がこの国にはある。だからこそ価値のある智慧を産まねばならぬ。これは使命だ。