読解力?

遅ればせながらとなってしまうのだが、国際学力調査なるもの。読解力の育成が足りていないという日本の教育の現状が示されているのだが、読解力が無いのに数学・科学ではトップレベルの成績が獲得できるのは何故なのだろうと、小生は考えてしまう。科学や数学のどのような問題が出されているのか知らないのでこんなことを言っても無駄なのだが、科学とは自然が与えてくれたものを理解し、それを有益なツールとして解釈するものだと思っている。読解力そのものである。

世界79か国から60万人が参加しているということだから、全日本の高校生の成果と言う事ではないらしい。いずれの科目も北京・上海・江蘇・浙江の4地域が一位であり、流石中国だなと感心するところ。次いでシンガポール、エストニアと続く。今回の結果を受けて、文科省は学習指導要領をいじっていくとのこと。それで良いのか?と悩むところだ。

何かの文章を読み、それを解釈し、その根拠を述べるという判定だそうで、自分の意見とその根拠を述べることが求められるということなのだが、それを実現させる教育って、延々と積み重ねられていると思ったのだが、そうでは無いらしい。読解力が育つ教育手法に正解など無いだろう。こんなことを繰り返していると、テストに出された問題にしか脳が反応しなくなるのではないか?極めて恐ろしい。

自らの気持ちを自らの国の言葉でしっかりと表現する。それだけの事ではないのか?プログラミングが入ってくるが、これなども最終的な価値を定めるところから始めるわけだから、正に読解力教育そのものだと思うのだが、技能を伝えることに重きが置かれすぎていないか?ものづくり至上主義が日本経済の没落、いや、最初から繁栄など無かったのかもしれないが、日本の教育って人をどうすることなのという根本から考え直さないといけないのではないのか。国家百年の計である。いつ始めても良いはずだ。成果は100年後にしか出ないのだから。