緊急車両にて

「交差点に救急車が入ります」と叫んでも、道行く車は停まってくれない。決して、お願いに対して言うことを聞いて欲しいという状況ではない、停まって緊急車両を先に通過させるのがルールだったはずだと、思わず、教則本を読み直したくなる程に緊急車両を先に行かさない。昨日、吹上で見た光景なのだが、これ、愛知県のあちこちで見かけ、そして体験する出来事なのだ。自動車を大量に作っている県は、人の命より、運転手の都合が優先されるらしい。恐ろしいことである。

優しい、優しくないということではない。思いやりとか、そんなレベルのことではない。当たり前のことをしてはどうかと思うだけだ。当たり前のことが当たり前ではないと思っている、こちらの当たり前が当たり前では無いということだろう。うん、そうに違いない。自分では気がついていないが、とんでもなく非常識なことをしているのだろうと、恐ろしくなってくる。

細い路地から突然車が飛び出してきて、睨まれるなんていうのは日常茶飯事だ。自転車に対して幅寄せなんて当たり前。もっともこれは、自転車での走行者のマナーも異常だから仕方がないのかもしれない。逆走なんて当たり前だ。軽車両であるから、自動車と同じ道路の位置を保たねばならないのだが、正面衝突になりそうなことが、自転車通勤中に必ずある。もう諦めた。こちらの命はこちらで守らねばならない。

救急車に乗っていて、渋滞に巻き込まれて病院に生前にたどり着けないことが東京では日常的だと、その昔、とある時に聞いた。日曜日の朝だから間に合ったとのこと。成る程と思う。既に満員の地下鉄ではあるが、東京の朝夕のラッシュから比べればまだまだ余裕がある。でもそれが当たり前と思ってしまっているのだが、公共サービスの効率のためかもしれないが、ネットワーク上でお仕事をして、世界的に高いレベルのお仕事を作り出しこなしていく工夫が何処かからか発生しても良かろうとは思うのだ。文化レベルを上げませんか。立ち往生する救急車を見てそう感じた。