解除

いよいよ緊急事態、万延防止が解除されますな。30日からということで花の木曜日となるのかな?強烈な台風がそれを慮ってか本州を見事に避けていきそうだ。大型の台風だから何らかの影響が出るのかもしれないけれど、世の中には便利な地下街なるものがありますからね。籠った中に大声が響き渡るのだろうか。まぁ、ここまでくるとなるようになるんだろうなと、投げやりな空気感に満たされるのもやむを得ないのかな?観光客がどっと溢れることを期待していらっしゃる事業者の皆様がとても多いわけで、みんなが笑顔な状況でお金が回り出すと良いなぁと想っている。

コロナ禍で半導体業界などは未曽有の好景気で、世界の半導体拡散中心の台湾のお企業様などは、「これ以上は無理で、もしもパンクしたら世界への影響が大き過ぎる」と高給ではあるが、責務が重すぎて逃げ出したいが、精神的に逃げ出したくても逃げ出せないとの状況の様だ。我が国においてはメモリーに関してはキオクシア殿が海外資本ではあるが国内には留まっていて頂いて、量産企業様が日本にも残っているなとは思うのだが、それでも1970年代から半導体工学関係者が死力を尽くして作り上げた世界が、あっという間に崩れ去ってしまったことにははかなさを感じる。栄枯衰勢。言うのは簡単だがそれは何故かという事だ。

国内の大学においても、ナノテクノロジーの学理は多くの研究者が質の高い成果を挙げていらっしゃるわけだが、それをプロセスとして展開するところに学者の介入が無いというところに厳しさがあろう。企業で可能になること、基礎学理で理解できる事、試せることとの乖離が、これ程大きな分野は無かろう。某社どのがステッパー開発からドロップしたところから日本の半導体微細加工の根っこが無くなり、板はあっても絵付けが出来ない日本陣営となり、半導体メモリーもディスプレーも総崩れ。集中も時すでに遅し。教育の欠落、お金の欠落、未来展望の無さの結果であろう。

人は石垣人は城ではないが、結局は人なんですよ。企業内に学び続けられる環境があっても、企業内のカンコツだけを尊ぶ文化が崩壊しないと、外部から新鮮な空気は入らない。学ぶ手法を体得している博士後期課程修了者が、学士卒業者と同じ給料では、深く学んで周囲の知恵を活かす能力を発揮しようにも、海外に行って尊敬される現場で働くに決まっている。従業員エンゲージメントなんて言うけれど、経済界の石頭、子供の頃からの学び癖の無さ、そんな状況で企業体力が向上するとは思えない。卒業旅行を首相がする国だ、海外から戻っても2週間の隔離など求められないのだ。台風一過で何がこの国で起こるんだろう。斜めから見ていよう。そんな気分だ。