繋がらないことが正しく美しい

我が国で最も無視されているのが「繋がらない権利」でしょうね。5年前に米国を訪問させて頂いた際、終業時刻後から開始の間(夜間ですな)と休日は、お仕事関係のメールも電話も通じない環境を築いていらっしゃって、なんと人権が守られていることかと感心した。真似しようと思って、極力、土日にお仕事の返事をしないようにしているのだが、まぁ、今のお役目だとそうも言っていられないものもあったりしているのだが、一般的にはそれは守られなければならない。守られなければコンプライアンス違反だ。組織として訴えられますな。

要するに終業時刻を過ぎているのに電話に出てしまうとか、メールの返信をするとか、それは既に違反行為だし、そもそも平気で電話をしてくること自体がおかしいのだ。そのおかしな状況が我が国ではまかり通っている。川下の巨大企業はいじめの如くに自分時間で中小企業にプッシュするしね。これ暴力ですよ。そもそも論、日本人は24時間戦いますかの号令で、他人が居る間は職場に残っていないと仕事をしていないレッテルが貼られる恐怖を感じる社会。これ、異常ですよ。

経営者はね、これは仕方が無い。終業という概念が無いんだから、24時間、365日、業務に携わっていないといけないわけで、この人達は無視。そうではない方は、納得した残業期間だけ契約によって労働条件が保証されて活動に従事するわけで、この場合はその時間内はお仕事をしないといけないわけだが、サービス残業が多すぎるんだよね、日本。サービスで・・おいおい、サービスって有償だぞ。無償で働かされることは既に企業側の犯罪であって、そんなものに従う必要は無いのだ。

働く側も意識改革が重要だ。なんかその場に居残って、良い子ぶって心の平穏を獲得している様の、なんと醜い事でしょう。尤もいやらしい状況ですな。公私を切り替えられない人には仕事は出来ない。この当たりの教育が幼少期から全く成されていないから、日本のだらだら感がある。図抜けたモノが世に出てこない理由がこの辺りにあると考えている。自分の色を出すと叩かれ蹴とばされ弾き飛ばされる。それを集団の力で押してくる。受ける側も脅迫に負けて従ってしまう。そんな関係性は無くしましょう。まず、自分から。そうして下さい。