目減り

インバウンド増しか我が国の活性化はあり得ないと思っている政府なんだけど、円安にしておけば海外からじゃんじゃかお客さんが来て、海外の方々にとってはお安く感じる不動産や高給化粧品などがどんどこ売れる。なんだか地方が活性化しないのが問題だとか言っているけれど、マーケティングもろくにしないで円安インバウンドを期待しているのですかね?コロナ禍前と後とで世界の思考が変化していることに対応していない。他国に無い景色はゴーグルの中で十分に楽しめる。でも、海外の物件や比較しながら自分を磨くツールは使ってみたいからね。ご来訪頂ける。

一般ピープルは殆ど関係無いと思われるかもしれない学術誌の価格。日本語の論文誌はとても優秀ではあるのですが、海外の方で読まれる人は居ない。日本でも当然そうで、読んで頂こうと思ったら海外の著名な雑誌に投稿する。掲載されると数十万円のお値段を支払って出版して頂くわけだけど、それがとんでもなく値上がりしている。円安だから当然ですよね。親方は研究力を強化して、著名な論文に掲載されるように研究せよって簡単に言うだけで、それに掛るお金を文教予算で何とかしてやるとかは決して言わない。電気代が上がれば分析装置を動かすのも大変だ。

円安で喜ぶ方々が多いのは当然だ。日本のシュリンクした市場を相手にしても仕方が無いからね。それは決して否定しない。一方で、円安になって、弱い立場の学者の事など、お持って頂ける人もいない。これはシュリンクしては居ないのだけれど、じわじわとその活動を蝕んでいるのは間違いないのだ。文教予算は変わっていませんよと仰っている状態では、実は目減りしていることになるのだ。新奇の装置を購入しようとすれば、それはほぼほぼ海外のベンチャー企業の図抜けた商材だったりする。日本で出来ないわけでは無い。でも挑戦しないのだ。挑戦しない企業で働きたいと願う学生など居ない。結果、海外に流出していく。

チャレンジャーが居なくなる。円安の効果はそんなところに出てくる。我が国の技術がお隣で軍事転用されるから、研究の管理をしっかりせよと言う。一理あるが、研究者の繋がりと広がりがあるから世界は平和になるという考え方も許されると思う。そして、日本の技術のほうが上だという妄信がそんな発言をさせるのだ。リアルに優れた論文が沢山出ている諸外国。西洋から目指すのはジパングでは無くアジア諸国だ。将来の友人として選ばれなくなっている日本。それが円安の正体だ。