学会にて

先週のことで申し訳ないのですが、精密工学会と言うところで関係者が発表したわけですよ。本来、新潟大学で開催予定であったのですが、ご存じのコロナ禍の第7波のお陰でウエブ開催となって、小生もバックヤードでエールを送るくらいのことが出来たわけですな。当然というか、参加者は皆さん慣れていらっしゃって、質問の手もどんどん上がる。小生の関係者に対してやたらと上がる。知らんぷりされるよりずっと良いのですが、上から目線の的外れな嫌がらせみたいなのはどこでもあるのですな。無事に終わってほっと一息ですよ。

お話の一つの柱が、そろそろダイヤモンドを使った加工から卒業しませんかというもの。ダイヤモンドは永遠になんて言うのは女子を飾るものだけにしておいて、欠けた時に膨大なエネルギーを発生させたり、化学反応性がやたらと高く、金属表面を破壊しまくるダイヤモンドは加工にはふさわしくないのですよというのを、実験データで証拠固めをして出したわけですが、その業界においては「ダイヤモンド命」の頭がダイヤより硬い連中がそろっているもんだから、襲ってくる襲ってくる。それが面白くてやったんですけどね。

シリコンカーバイド単結晶の研磨の時もそうだったのだけれど、数年間、同じセッションに出し続けて信者を増やしていかないと正しい科学は広まっていかない。やっぱり地球は回るみたいなもんで、直ぐに「あぁ、そうですね」なんてならないのはアインズ様同様想定内。ただ、これから学会活動も難しくなってくるので、どうしたものかなぁと。ただ、学会で批判を頂くというのは有難いもので、やっかみはほったらかしますが、耳を傾けるべきだなという内容も頂けるのですよ。謙虚に受けとめて次につなげようと思うわけです。

何はともあれ、真剣に研究して、実験データを積算して、何度もやってみて間違いなく出来るというか再現することを精選してお披露目していくわけです。今まで誰も発表していないことを面白がってやるわけで、聴衆が騒めいているというか静粛になってしまっているというか、それがとっても楽しい瞬間ですな。生きている限り挑戦は続けたい。そう思った私であります。