日没

弱者に強者を訴えろという。訴えられなければ犯罪者では無いのだから、知らぬ存ぜぬで通しますと、国のトップが叫ぶ国だ。選挙とは選んだ民が責任を共に取りますということだから、そのトップに投票した人は、画面の向こうで語っていらっしゃる方と一心同体、同じ考えでいらっしゃるのだろう。政党で考えれば数千万の皆さんがそうお考えなのだと思うと薄ら寒い。丁度、今日の天気に相応しい。

上司に訴えるなんてそう簡単に出来るものでは無い。相談ごとすらためらうのだ。それを公に訴えろという。マスコミが面白がって訴える人を一時のスターに祭り上げるのではなく、結束して庇ってあげられないだろうか。盾になり訴えを実現して欲しいとは個人的に思っている。盾なくして出来るものではなかろう。それを予見しての狡猾な計略はあまりにも醜い。

我が身を振り返って17年前。まだそれしか経っていないのかと少々驚くのだが、学内行脚されている学長が「何か言いたい事があったら言え」と仰るものだから、馬鹿正直にまくしたてたら青筋を立てられて憤慨された。その1時間後にお電話を頂き、俺を補佐して運営会議に出て発言せよと言われて17年だ。太い腹のお方だと学長室に呼んで頂き政治の事、学問の事、様々にご教授頂いた。

ただ、それとこれとはまるで違う。公開処刑を仕掛けられたようなものだ。そしてマスコミを逆に訴える勢いにも感じる。事の成り行きを見守るしかないが、正義が何処にあるのか。それでも変わらない日本であるならば、もう、明日は無いね。