いかにコロナウイルスと言えども、デジタル世界に入り込んで、データをくちゃくちゃにすることは難しい。不可能だとは言わない。ひょっとすると出来るかも知れない、いや、間接的には既にやっているとも言えよう。この数日間にはZoomでの通信傍受等の噂は聞いていないが、オンライン生活が始まった頃には個人情報満載のファイルが市場に出回るなど、恐ろしいお話で賑わっていた。パッチがいくつかあたったらしいのだが、気持ちが悪いことこの上ない。コロナウイルスによってPC利用者が増え、セキュリティの無い状況で間接的にデータをあらぬ方向に持っていった事例だなと感じた。
どんなツールでも同様なので、少なくとも信頼できるシステムに管理されたツールを使うというのが、組織人として正しい選択だ。何処かが使っているから、私も使うとうのでは、もう組織の体をなさない。ましてや、在宅勤務に嫌気が差したから出勤して感染確率を上げる行為は、某国のトップではないが、ドメスティックなテロと言えよう。
大学という旧態依然とした組織の帝王みたいなところでも、ようやく、書類の電子決済という声が聞こえ始めた。絶対にアナログでないと駄目だという声は、天変地異にはかなわない。出張時間が如何に無駄か、組織内の移動が必要ないことに気がついた人達は、会議のために何処かに集うなどということを排除していくことだろう。絶対に集合して議論しなければならないという理屈を作り出す自信はない。議事録からファイフの共有まで、自在に行える環境が既にあるのだ。
我が国においては、マイナンバーカードの事例は言うに及ばず、デジタルツールにおける貧富の差が余りにも激しい。小生などはテレビ電波が届かない谷間に住んでいるから、仕方無しに光回線を引いているわけだが、ネットワーク環境の無い状況は考えられない。それこそ国がインフラとして、マスクではなく光回線を片っ端から供給していっていたら良かったのにと思うくらいだ。安全なネットワークでなければならないのは当然だが、先ずは正しい情報のやり取りが出来る環境のある国と言えるくらいになって欲しい。いつの間にか何億というお金が消えていく国会のやり取りを聞いていてそう思う。