辞め時

必死に生きてきた人であればあるほど、他の人のために自らは犠牲を払うべきだと考えてしまう。いや、周囲の環境がそう考えさせて、ねっからまじめな人を追い込んでいくのだ。恐ろしいのは追い詰められた人の上司は、無意識に追い詰めているだけで、自らはホワイト上司で不健全な状況など何も考え無い。そんな上司に共鳴できる方も多く存在して、苦しい人はますます苦しんで自らを追い込んでいく。最後にはプッツンと切れることになる。

25歳まではひたすら学び、その学びを社会で知恵に変えて頂きながら、自らの目標とするステージを目指していく。ただ、当初思っていた仕事の質ではないなと感じているのであれば、それは自らを伸ばすことができていないということだ。即ち、辞め時である。やりがいということなのだと思うのだけれど、もう、この場において、自らが学ばせていただくことは無いなと感じるのであれば、それは場の変え時ということだ。

じっくりと考えてみて、その場に居ても自らを骨の髄まで活用して頂けていないなと、そんな空気感を感じるのであれば、そこから立ち去るしかないのだ。完璧主義というのではなく、燃えてこないというか、惰性で足がそこに向かっていると感じたならば、もう、そこはあなたの居場所では無い。仕事に穴をあけて周囲の人に迷惑をかけるから、辛くて仕方がないのだけれど我慢するべきだなどと考えてはいけない。

近年の大学のカリキュラムにはキャリアプランを考えるような、懇切丁寧すぎるプログラムが用意されていて、多少の辛さすら世の中には無いのだなんて教育が為されるわけなのだけれど、そんな訳は無いので、ぐっと我慢して次のステージが見える努力であれは成すべきだ。しかし、それが強いられた理不尽な我慢であるならば耐える必要など微塵もないのだ。自分に「犠牲を払え」と説き伏せる必要はない。心に棚を作って、そんな奴は閉じ込めて、いや、棚ごと捨ててしまって、次の場に向かうのがよろしい。そう思う。

ブランディング

団塊の世代ジュニアの皆さんが大学受験した1990年頃は18歳人口が200万人を超えていた。驚いてどうするのだということなのだけれど、十数年前にインドネシアに出かけたときは、ジョグジャカルタの学園都市だけに限った18歳人口が300万人を超えていますということだったので、若年層が居ないという状況は、団塊のジュニア層においてもそうだったのだ。ここから急激に18歳人口が減少を始める。

現状、110万人前後をうろちょろしているから、約20年で半数まで減ってきたということだ。低レベル過ぎるお話だが偏差値と言うのがあって、それに一喜一憂させられて高校生時代を過ごさせられるわけだが、1990年頃に偏差値50と言うと「大学が来なくて良いと言っている」という状況だったのが、今では余裕で選択肢がある。勿論、偏差値とその偏差値を獲得している人数がガウス分布をしているわけではないので、進学して学びたいところに行けるという事では無いのだが。

ブランディングとマーケティングはとても重要で、文科省という本社方面を見つめすぎていると、本質を見失う危険性がある。プロの技術者を養成するための大学として、帝国大学とは異なる目的をもって存置している大学として、今までのように工学のデパートだと言い続けて良いはずはない。筈は無いのだが、それがどうなるという声は聞こえてこない。聞こえないだけで動いているのかもわからない。

月例会みたいな感じていろんな法人のみなさんとぶっちゃけトークをさせて頂いているのだけれど、東海地域は就職先と言う点において極めて恵まれていて、就職予備校としてのブランド力は、今現在はある。ただ、競合と思っていなかったところがいきなり抜け出してくるのは、箱根駅伝を見ても明らかで、旧来のブランドなど忘れっぽい日本人にとっては何の役にも立たない。人口動態を見ているととても面白い。約束された未来はそれしかないから。

師走

2024-12-01 17:58:49
12月に入ってしまいましたな。師走と言うことで、今まで以上に走り回らないといけない。10月くらいから助走的に走ってきたのだが、これからラストスパート。ラストかどうかは分からないが、いろんなことを加速していかないといけない。ちょこっと市場調査と言うことでは無いのだが、イクラも数の子も高そうだしね。お正月を迎えるのも大変である。それ故により気合を入れて走らねばならぬ。

研究室をひっくり返して出てくるのがCD-Rなどの記録媒体。貴重なデータの宝庫だから、きちんとコピーしていかないといけない。今なら有料のクラウドサービスがあるから、そちらにえっちらほっちらと移行しようとするのだが、これは加速しようにも、ネット回線速度だったり、PCの能力だったりで律速されるから、どうしようもならない。定常的な速度で我慢することになる。

片付けものをしていて面白いのが「こんなところに行ったな」という観光マップだのが出てくること。漱石の足跡を歩いたパンフレットなどは捨てることが出来ずに書類の間から出てきたりするから面白い。今なら簡単に電子スキャンを行って、ファイリングできるから有難い。デジタルツールを利活用していかないと、ゴミの山の標高が増すばかり。

12月はあっという間に過ぎてしまう。今年の決算というよりも来年の準備と言った方が適切に感じる。プレッシャーを感じる会議が多く、お飾りに徹するわけだが、そろそろそれも選別し始めているから、若い皆様にバトンを渡していくことになる。そのバトンタッチの加速の月でもある。老兵は去り行くのが良い。そうに決まっている。