起きてみると晴れている。台風は何処に行ったのやらと思うのだが、心配することはない、きちんと今宵にはやってくる。気象変動の極端事例を挙げよと言われれば、誰もが台風と応えるだろう。それ程に当たり前なのだが、これほど、破壊的で驚天動地なイベントは他にはない。地震雷火事親父の親父の部分だが、熊本方面では大嵐をヲヤジと呼ぶ。親父に権威があるわけでは無く、大嵐、即ち台風が恐ろしいということだ。
台風程恐ろしくなれるわけはなく、ふむふむと分かった顔をしているのだが、台風という空気の渦は、それはそれは恐ろしいと思う。新聞のお天気欄では「台」と書かれるだけなのだが、海水面からエネルギーを取得し、ぼんぼこ強くなっていく。昨日などは19号が送り込んだ熱波で瞳が焼かれる程の感じを受けた。気候変動の凄まじさを体感できた。
小生的には1980年台、中学生だったと思うのだが、9月にやってきた台風21号がやたらと凄くて、それこそ親父の都合で住んでいた羽田の周辺がどっぷりと水に浸かり、悲惨な思いをした。当時は下水が完備されておらず、まぁ、ねぇ、要するにとんでもない状況になるわけだ。それを思うと、インフラの進化とは凄いものだなと実感する。
今宵、恐らく台風はやってくるのだろう。愛知県は災害が逃げていく稀有な県であり、三英傑が出るわけだなと感じるところだ。災害は忘れたころにやってくると寺田寅彦先生は仰ったが、まさにそれで、忘れたままなら良いのだが、平坦な地べたが全て雨水に覆われる事態がやってこないとは限らない。南海地震で沈下するかもしれない。今日は天変地異を思いながら過ごすとしよう。暗天を見たら皆、帰らねばならぬ。今日はそんな日だ、