浅虫温泉に出掛けたのは、それこそ25年程度の昔だ。こう書いてみて驚いたのだが、要するに四半世紀前だ。四半世紀も前の事だと驚きながら、その時既に四半世紀生きていたと思うので、成る程、歳月は厳しいなと思うわけですよ。温泉に出掛けたわけでは無くて、仕事があって、ついでに寄ったというだけなんですけどね。
このついでに寄るというのが大切で、今となっては全く持って不可能な時間なんですが、まぁ、若い頃にはそんな時間も落ちていたりするわけですな。真冬の青森は上空からしか見たことは無いですが、紅葉美しく、やはり冬が早く訪れるのだなと、納得していた記憶があります。逆に、1月初旬なのに梅が咲く熱海とかね。日本は細長いのだなと実感するのです。
温泉の話ついでに言うと、我が国は流石にプレート接合点だけあって、温泉と言う天然資源がわんさか。断層が走りマントルが沈降する辺りには特にリッチで、川浦温泉などはその典型例だろう。断崖を降りていくと、河原に吹き出る温泉のこれが凄まじい事。
狭い空を眺めながらのほほんとするのが良い。何も夕日や朝日を見て感動する必要は無い。谷底だってそれはそれで良いのだ。一体、どれくらいの昔から現状が形作られ、そして何千、何万の人々、動物達が「ふぅ」と言ったのか。そんなことを思うだけで、まぁ、温泉と言うものは有難いわけですよ。久し振りにどっかの温泉にでも出かけようかと、無理だなと苦笑いの私であります。