マルシェ

10月に2週続けて週末に台風が日本列島に強い影響を与えた。10月といっても月末であり、11月と言っても良い時期だ。この時期に、日本近海の温度が高いということは、相当に温暖化が進んでいるのでは無いのか?たまたまの気候変動であれば地球のくしゃみ程度なのだろうが、10月の日照不足はちょっと異常な気がする。これもたまたまであればそれはそれで良いのだが。

週末は可能な限りマーケットに出掛ける。マーケットと言ってもマルシェよろしく、地域のその季節に収穫された野菜を、綺麗に飾らずに販売している店舗に出掛ける。例年に比べて貧弱な青物に出会うと、天候不順がかなり深刻だなと実感する。緑黄色野菜を摂取しなさいみたいな健康志向があったとしても、地元で獲得出来ない場合には、遠方からはるばるやってくる栄養素が破壊され切った繊維だけを食するような気分になって気持ちが悪い。

普通のマーケットに行ってみると、○県産と、遠路はるばるようこそお越しくださいましたとばかりに、着飾った食品達が陳列されている。それでも例年に比べて高価に感じる。安部首相が叫び続けている物価を上昇させるのだという国内情勢を、気候はいとも簡単に達成する。自然の強さである。自然環境にこそ恐れをなすべきであって、自らの弱さを知り謙虚になるべきだ。食糧自給率に関して、瞬間瞬間の値を見たら、一体、どうなっているのだろうかと背筋が寒くなる。食糧事情が悪化すれば、健康保険料にすぐさま跳ね返り、お国の事情は労働力低下、予算不足に一直線。消費税を上げようが、買うものが無くなれば元も子もない。

世間をうろつくのは日曜の限られた時間しか無いのだが、なんとなく、それこそなんとなくなのだが、例年と比べて妙な感じがする。食べられるものだけ食べていれば良いのだが、ドメスティックなマーケットに通っていると、一体何が起こっているのかと、気象だけの問題か?と様々に不安ばかりが想起される。自分では解決不能な事実に悩むことほど愚かなことは無いのだが、いきなり食べ物が無くなるとそれはやはり不安の種だ。自然に謙虚に、人に謙虚に丁寧に、やっぱりこつこつと一歩一歩だなと、どう逆立ちしても勝てない台風に首を垂れる私であります。