広瀬惟然さん

関のついでと言っては叱られるが、松尾芭蕉のお弟子さんで広瀬惟然さんという方がいらっしゃったそうで、その出身地が関なのだそう。芭蕉十哲と呼ばれる列には並ばないが、遺品を7品受け取っていらっしゃり、間違いなく、繋がりがあった方とのこと。失礼ながら全く存じ上げず、たまたま、関善光寺をお参りした後、駐車場で見た「文化財 弁慶庵」という看板に興味を持って拝見した次第。

おやっと思う程の風流な庭に驚かされ、リノベーションされた建屋にいらっしゃった方から丁寧に説明を頂戴いたしました。江戸のお金持ちの隠居所の雰囲気を良く伝えていると思います。詳細な資料が展示され、それよりも説明をして頂ける方の熱意に圧倒されたのですが、実はその方も、数年前にその存在を知ったとのこと。地元においても知られていないお弟子さんなのですね。

一方で、その方の本宅の跡地が広大な関商工会議所として活用され、その一角に、産湯の井戸が残され、きちんと説明版も設置されていらっしゃることから、関市としてはしっかりと認識していらっしゃる偉人なのだと実感できました。今まで通っていた関市は実は「刃物会館前」を中心としたエリアであって、決して関市の中心街では無かったのだと苦笑い。

今回の旅で出会った善光寺も惟然さんも、それこそ数十回もその横を通過しておりましたですよ。それらがある山のトンネルを潜っていただけという、情けない状況でありました。関の孫六とか言いながら、孫六地域には足を運んでも居なかったことに気が付き、いやはや赤面ですな。日本各地を巡り直したいと、今更ながらに思ったのでありました。