ガラス考

昔々のお話なのですが、小学校が木造校舎で、窓ガラスには必ずと言って良い程割れ目があって、それがテープで止めてあった。突然、天井にはめてあったベニヤ板が落ちてくるとか、今では考えられないような環境でしたよ。卒業する年にその校舎が取り壊され想い出が消えてしまったのだが、何が言いたかったというと「ガラスはとても割れやすかった」のだ。3年生の時の担任のS先生などは「ガラスが破けた」とか言ってましたものね。

脱プラスチックという流れがある中で、だったらガラスで何か出来ないかなと。その昔、牛乳は瓶で売られていて、重くて割れたりすることもあり、それこそ給食では脱脂粉乳から瓶の牛乳になり、三角紙パックに変身していったわけですけど、そもそも論として給食そのものが極めてまずかったから、瓶の牛乳は美味しかったとか、そんな想い出は無い。しかし、ガラスであったことは記憶に刻み込まれている。割れやすいということが、物を丁寧に扱う教育になっていたようにも思う。落としても壊れない金属のコップとか、うるさいし、金属の味がするし、嫌でしたな。

辺りを見渡すと、ガラスって「窓」とか「鏡」とか、平板の物ばかりですが、ドリンク瓶として、匂いが着かないとか中身が見えるとか、そんなところが使い道かなぁ。なんかもっと身近な道具的に使い道は無いかしら?溶かしてリサイクルも可能ですし、マイクロプラスチックゴミ問題を少しでも減らしたい。そんな想いがあるのですが、脱プラスチックを目指して、溶かすために高い温度、即ち大量のエネルギーを使うガラス製品製造は、カーボンニュートラルの観点からは厳しいのかなぁ?

木材も良いけれど、漆を塗ったりしないと、水分がしみ込んで見えない部分にカビが繁殖したりするから、長く活用という事が困難。コップ一つとっても面白みはありますけど、カーボンニュートラルだけに拘ると、厳しいところもある。適材適所ということなのでしょうけれど、ガラス素材、鍋の蓋くらいしか思いつかない。身近なギヤマン素材、何かもっと活用する場を作ってみたい。何か機能を付与したら使えるような、そんな場を探してみたい。