プレゼン考

某所向けの招待講演をさせて頂いた。招待と言っても当然の事ながらオンラインプレゼンで、某所会員向けという閉ざされた会ながら、オンラインの特性で「適当に情報収集をしよう」というやる気の全く無い参加者も含めてそこそこいらっしゃった。新作シート炸裂の(なんだそりゃ)、気合十分の準備状態とプレゼンは、まぁ、例によって無反応のあきれ顔ばっかりなんだけど、凄まじい集中力放出による心地良い疲れを頂けましたな。自律機能向上のためのプレゼンみたいなものだ。

会員様向けの内容だから、なんだったかは語らないが、MOTゼミから派生させたもので、ゼミ生の伴走のお陰で内容充実。研究発表と異なり、「これが世界初だ!」なんてエビデンスデータが無いので、研究者気分にはなれないのが玉に瑕だが、アウエープレゼンに向けた準備は、自己の機能増強にうってつけではありますな。思考そのものが新しく、ゴール設定からシート構成まで、3カ月も掛かってしまった。いや、掛けてしまった。

ふわふわしているご依頼の中、受けてしまうのがいけないのだけれど、受けてしまったらさぁ大変。日程は決まっているわけだから、逆算していって、この頃にはこのくらいの枠組みができていないと危ないなという勘は働くものの、余りにもふわふわ感満載だったから、気が付いたらメモをしていく程度の積み重ねで、えいやっと過去に作ったシートをパンドラの箱に詰め込み始めたのが大略1カ月前。土日に箱を開いて、あれを捨て、これを捨て、骨格が出来たのが2週間前。そこからストーリーを組みだして、新規シート構築が必要であることに漸く到達したのが10日前。

何のことはない、オンラインプレゼンらしく、万が一のために事務局に送付したシートにプレゼン数分前まで手を入れ続け、冷静スタートをしたものの、例によってプレゼン中に思考力が最大化していくから、想定のストーリーよりも遥かに盛ったお話になる。そうなってくると聴いている側はたまったものではなかろう。呆然と佇む聴衆(画面上だが)を前に、質問できるものならしてみなさい状態。まぁ、こんなもんですよ。学ぼうとされない、意識改革が大嫌いな聴衆は。そんな聴衆には、プレゼンターの機能が高まる場をご覧頂くのが宜しい。一緒になっては駄目だ。そう思う。