空箱に思う

先日、栄のど真ん中で、偉い方々の演説を聴いておりました。そんなにうまいこといかんわなと、それが正直な気持ちです。選挙のお話は、もう、呆れるだけなのでどうでも良いのですが、一票の重さが3倍以上あったとか、投票率が53%未満だったとか。高校生が「選挙に行きましょう」ポスターを学校に貼ったら、教師が発狂したとか、なんかもう、この国、未来を自ら断ち切っているなと感じることばかり。野党の振りをして与党の見方をするとかね。もう、飽き飽きしてきました。

偉い方のお話に戻るのだけれども、当該地域は起業家が少ない。それは「ワイガヤ」する場所が無いからだ。その場所を作ってあげればなんとかなるのだというのが骨子なんだけどね。産学連携の担当とかをさせて頂いていると、どんなに時間と労力を掛けて、その後、企業殿の大儲けに繋がった事例であっても、買いたたかれて「ゼロ円」でしょ?みたいに言われる。要するに、ゼロ円で仕入れて利益を最大化しようとする連中が、当該地域のマジョリティだということだ。

地味に頑張る若手、起業からスピンアウトして、根性で起業しようとかね、そんな方々をリスペクトして、「赤字覚悟で面倒みてやろう」くらいの場で無いと、人は集まってこないでしょうね。集まっても、結局のところ、アイデアだけ頂いて、陰で金儲けしようとかね。アイデアとノウハウを持ってきたら、現場でサンプルと言うかアジャイルで試作してやろうとかね、そんな金を公金でも企業からの助成でも良いのだけれど、使い勝手の良い、そんな雰囲気が必要なんだと思います。

超超精密だったり、3Dプリンタでとんでもないことが出来上がるとかね、そのとんでもないというアイデアをしっかりと受け止めて、アイデア提案者をリスペクトして、しっかりとフォローする。10個しか売れそうにないなと思っても、まず、形になるんだということを見せることではないかな。空箱作っても、アイデア墓場ではどうしようもない。お偉いさん達の上から目線に嫌気がさしたとかね、あんまりそんなことを言っているとろくなことにはならないかもしれないけれど、鶴舞大学は粛々と地味に若いエンジニアを支援させて頂こうと、そう思っております。