マイクロフォン考

趣味のお話なのだが、俗に言うオーディオなんだけど、一時、クレデンザから出てくる音を録音して、BGM的に楽しんでいたことがあった。お気に入りのマイクロフォンはWestern Electric 639Aで、それをAltec PEERLESSのマイクトランス4722で受けて、そのまんま録音される素晴らしさにほれ込んでいた。クレデンザは素晴らしいのだが、蓄音機故に音量調整が出来ないから、深夜・早朝に動かすことが出来ず、また、お気に入りのSPレコードがすり減るのが嫌で、始めた趣味である。今も、時間があればやってみたいと思っている。

おたくが語るとこんなふうになってしまうのだが、今時のマイク&スピーカーと言えば、会議テーブルに鎮座するAIスピーカーであろう。卓の真ん中において、先方に伝送する音量も自動で調整し、アナログ音響ICの高速化に伴ってハウリング無く、煩わしいヘッドフォンなどは使わずに討論に集中できる優れモノだ。今、使っているものはMicrosoftが推奨する某機械だが、2年前に購入して、何故かマイク機能が使えなくなってしまった機械に比べ、再生される音の良さに驚いている。昨日、画面の向こうから、やたらと通りが良い声ですねと言われたので、マイクも優れモノという事なのだろう。

マイクってとても重要だと思っていて、先日、議事録お越しをさぼろうと、AIエンジンと合体して、文字起こしをやってくれる機械を入手したのだが、内蔵マイクに向かって独りで喋っている分には、驚くほど正確に文字起こしをしてくれることに感動したのだが、講演会場のような、反響が強い環境だと、誤変換が大きく、録音された情報と比べながら修正することとなる。これはどうでも良いのだが、自分の講演を文字お越ししたものをAIテキストマイニングを使って分析すると、伝えたかった文脈がちゃんと解析されて「あぁ、良かった」となった。AIが当たり前になってきたなと実感する。

話をマイクに戻すのだが、先述の639Aなどは、様々な場面で活用され、勿論、プロの歌手が「それでなければ録音しない」とまで拘る機械であり、それは小生も納得するところである。近代のマイクにおいてもそれなりのものを使うと、進化を感じることもあるのだが、人の声というか、音が風景となって記録されるレベル感でOutcomesとなってくれる為には、空間とマイクの研究って、最近、されていないのではと思ったりしてしまう。どれだけフィールドテストをしているのかなって。結局、外付のマイクを探すことになってしまう。オーディオ小僧の旅は終わりそうにない。