大安

花嫁行列と言うものを本当に久しぶりに拝見した。お婿さんが共に居たから正確なところの花嫁行列では無いのだが、地味なお婿さんは目に入らないから、花嫁行列と言ってもあながち間違いではあるまい。初めて見たのはもう遥か昔。小学生の頃に従妹がお嫁入で行列をして、それを間近で拝見した。大変なことだなと真っ白な花嫁さんを思い出す。それ以来だからもう半世紀が過ぎている。それを再び拝見させて頂くことが出来て感謝している。

素晴らしいお土地柄だなと感じる。約1500年の歴史を誇り、立地を変えていないところが素晴らしい。門前には樹齢400年の銀杏が聳え、その対面にあかだ・くつわの江戸時代からのお菓子屋さんがあり、古来からの賑わいを感じさせてくれる。地元住人によれば、これこそが津島名物であると瞬時の断言が成されるほど。地元住人に愛される銘菓があるということが素晴らしい。味のほどは二の次である。歴史と愛され方が重要なのだ。

正午から行列が始まって手水を使い門を潜り、拝殿に入っていくところを神前の特等席で拝見した。自然、背筋が伸びて神聖な気持ちになるというところは、古い人間と言うことなのかもしれない。辺りを見渡せば七五三のお祝いに大勢が訪れていて、その中で厳かに雅楽が流れるというのも、日本人的でとても有難く参列させて頂いた。いろいろとあった間柄で、幸せになっておくんなさいなと、正直、それを思った次第。

来月入籍ですという地元民にも驚かされ、目出度いことが連鎖するなと、「持っている人」の集いに参加させて頂けて、これは大変にありがたく、これこそが大安吉日の意味であろうとしみじみと思った次第。お天気も良くぽかぽか陽気で上着が暑苦しくもあった。秋の良き日の、本当に楽しく目出度い時間を過ごさせて頂き、心機一転、また気合をいれて天下国家の為に頑張ろうと思った私であります。