水を含む食糧、エネルギー、医療、衣食住を国内生産100%にお互いにせずに、持ちつ持たれつで経済を回していきましょうと冷戦中段の際に世界が納得し合ったわけだ。しかし持てる大国はその持てるものをより持てるように、持たない国は持てる国があるからそこから購入すれば良いやと、学びを忘れ、観光業で食っていこうとなり、昨今の様々な危機を迎えて沈没をし始めた。最早、日本を一流国と思う輩は居るまい。そんな脳天気者には春は来ない。
数年前にプーチン大統領が「自国を守る防衛力を持たない国は国では無いから、外交の相手にしない」と宣言したわけだが、防衛に飽き足らず攻めに転じてしまった蛮族に堕ちたわけだが、自国を自国で守るというのは、ある意味、正しいと考えている。その守り方において、核抑止力を持つことを良しとしているのではない。この国と国民を破壊すると自分達にも多大な損失が生まれると理解させることが、今の時代の守り方だとは思っている。
食糧も医療も同じことで、今朝、TVで見たのだが、子牛の価格が1000円ですよと、そんなことがまかり通っている。理由が「子牛を成牛に育てるまでの飼料が、海外からの輸入だからとてもではないが、それ以上出せないという理屈だ。最終顧客に近い処の利益を守るために、遠い生産者が泣く仕組みは、工業製品と何ら変わらない。素材・原料に近ければ近い程、利益を上げられない仕組みをほったらかして、給料だけ上げろという絵空事を繰り返す。何の為に上げるのだと。
国として成立していない状況を何とかしなければと、政治家諸氏から聞いたことが無い。田中角栄さんの日本列島改造論以来、天下国家に大望を抱いた人を見たことが無い。大悪はあったかもしれないが、理想もあった。何故、それが理想なのかを語ることが政治家だったり、リーダーだったりするのだろうが、なかなかそれが聴こえない。強い企業のリーダー殿にはそれが見える。まだ、そこに光明があると感じている。まだ間に合うのかもしれない。子牛が1000円で売買される世の中で無くなって欲しい。純粋にそう思う。