本格的?

本格的共同研究の実施というお上の会議に出席するため、今日は再びお江戸に出ている。昨日は諏訪商工会を日帰りし、くたびれていたこともあり、早朝の更新は止めにした。帰路の新幹線で「今日の戯言」も一興であろう。また楽しからずやである。お上の会議をリークは出来ないが、そもそもなんでこんな委員会が立ち上がっているのか概観してみたい。

コモディティ化戦術が得意なというか、その程度の戦略しか思考し得ない大企業においては、バリューチェーンが余りにも広く深くなりすぎ、新規領域での事業展開など考えることは出来ず、それ故に社会的インパクトのある製品開発などは海外任せとなってきて久しい。自動車は1チャージで500㎞走行できないと駄目みたいなことを信望する役員や、頼みの株主など、挑戦への意欲はゼロである。中小企業はと言えば、自らが生み出す製品価値への理解を妨害され、二次元図面を三次元化するだけに終始し、自らの価値が理解できないよう川下企業に操作されてきたことにより、これまた新規製品開発など意識に及ばない。

子供達を見れば、砂場という真っ新なキャンバスに自在に立体物を作り、しかも友達同士で、いや、初対面同士であっても共にゲームを作りルールを構築し、楽しく遊んでいるではないか。そして次の日もまた、新たな構築に挑む。大人は何時からその能力を放棄してしまうのだろうか。同列教育の人間コモディティ化戦略は間違いなく戦後欧米の戦略であり、我が国から独立心が生まれないように仕向けられた成果が現代社会だろう。その社会に対して、大学はその発展に尽くし、企業は現状比3倍の資金を大学に投じろという。お上はその分、運営費交付金を減らすのだろう。

その為に生まれた会議体である。社会の人達に成果を約束することは大学のミッションにはなかったことだ。大学内に生産拠点など無い。今はルールに則って作ることは可能だが、校舎は巨大なラインを並べられるほど頑丈ではない。更に企業は営利団体であり、人材育成を主とする大学とはベクトルが全く異なる。国が亡びる前兆ではないかと思うのだが、我々は絶対にくじけない。アイデアは名工大にはまだまだ無限の泉の如く沸いている。一歩一歩着実に歩むのみである。気合で進みます。