プルトニウム

高速中性子を減速させずにプルトニウムに衝突させて、燃料を作っていく増殖炉なんだけど、もんじゅで終わったのかと思ったら、まだまだ継続中だったのですね。金属ナトリウムを熱伝導物質として用いるわけだけど、素材開発等々、ずっと続けられていたのですね。次のターゲットは2040年頃ということなのだけれど、そうまでして発電しなければならないのかなと、旺盛な電力需要に驚きを隠せない。米日の共同開発ということになるらしいのだけれど、実用炉までいけるのかどうか。

電気ってとてつもなく便利なエネルギーで、要は電子をどうやって加速させてそれを受け止めた側が光や熱や運動に変換していくということなんだけど、電子という宇宙から与えられた便利な素粒子を、人間がお友達として活用しているわけだ。水素を作ろうとか、風力や地熱、太陽光と地球が与えてくれるエネルギーでは飽き足らず、テクノロジーを振りかざして、プルトニウムという極めて重たい原子核と戯れようというわけだ。

人工衛星に搭載される原子力電池はプルトニウムなんだけど、核崩壊する時の熱を電気に変えるという方式なんだけど、よくもまぁ、そんなものを宇宙に打ち上げて、地上に落としながら燃やすよなと、知らないところで怖い事が沢山ある世の中だなぁと思うわけだ。そうまでして、電気を使う事を考える人類だから、地球をどんどんと沸騰させていくわけだ。化石燃料を燃やしてCO2を出すのが良いのか、プルトニウムを人工で造り続けることが良いのか。結局は電気を作って儲けようという人達に踊らされるわけだ。

こうやって駄文を作るためにも電気エネルギーを活用しているわけで、当該地域においては碧南火力や新名古屋、西名古屋火力がCO2と引き換えに電力を発生しているんだけど、EVが優勢になってくると浜岡を停めたままでは結局、CO2の排出を少なくすることは出来ないわけだ。地球を沸騰させているのは電気を使う人間だ。作るから使うのか、使うために作るのか。あるから使うということなんだろうけど、2040年代に高速増殖炉を運開させるということは、兎に角電気を作ろう、電気を売ろう、どうやって使うかはその時に考えようという、フォアキャスティング的商売が続いていくのだなと、結局は核なんだなぁとしみじみ思ったのでありました。