震災考

東北震災の時もそうだったのだが、マスコミの熱しやすく冷めやすい報道に辟易する。どのチャンネルを拝見しても同じ悲劇が繰り返し映し出され、国難にどのように協力することが出来るのか等は、キー局を通じて寄付をしろという一点張り。特にお正月の災害においては、道路や電気・ガス・水道の寸断という、税金をかなりの額を投入しているものが木っ端みじんになったわけで、これで東北震災の時の様に増税しないとか、公務員の給料から天引きするとか、選挙対策なのだろうが、そんな話が出てこないことに違和感を覚える。

巨大地震にどのように備えるのかという、地球の怒りに人間ごときが贖える筈は無いのだが、道路わきの山の斜面が崩落し、隧道の上に巨石が落ちてそれを貫く。どのように改修していくのか定かでは無いが、東北、熊本の災害で、無人重機による災害復興技術が相当に進んだと思うのだが、それらが投入されている気配はなく、極めて旧式のホバークラフトを延命させながら自衛隊が活用して、重機を海路で運んだというニュースは拝見したが、それまでである。

マスコミも含めた有象無象の輩が道路の渋滞を加速させ、本来、長特急で現場に届いて欲しい物資などが全く届かない現状を引き起こしている。これも毎度の事で呆れかえる。能登半島は2度ほどぐるっと一周させて頂いているのだが、珠洲の先端あたりは道も少なく、切通しのうようなところばかりで、陸路で向かうのは不可能であろう。また、断崖絶壁が続くエリアだけに、海路での接近もままならないであろう。しかし、そのような場所は日本中、いたるところにある。人が居住するエリアを自由に定められる現状においてはなんともし難いところか。

政治家諸氏はパーティーでの金集めに必死である。当選の為に金、再選の為に金。それに群がる支援者もどきも悪質である。日本列島改造論をぶち上げて、今の日本の土台を作った角栄氏の旧居が焼けてしまった。人が平穏に暮らせる国家改造にこそ集中して税金を投入してはどうか。勿論、それを成し遂げる学術・技術にも投資して頂かねばならない。単に、大学はくっついて数を減らせと言うことではなく、強みを活かし伸ばす。その方向にいつになったら税金が投入されるのだろう。今も未来も共に大切である。