岡崎

明確に愛知県を旅の目的地としてやってきたのは18歳の夏であった。青春物語みたいだが、中山道を下り犬山、名古屋、岡崎と巡った記憶がある。他にも桶狭間なども廻った。今、その近所に居を構えているのだから、人生、わからないものだなと、これから先もどうなることやらである。暑かったという記憶は全くない。恐らく、そうだったのだろう。ガソリンが安い土地柄だなという記憶ははっきりとある。

岡崎では八丁味噌屋さんが、今のように綺麗に修理される前で、風格満点の店構えに感激した記憶がある。城から八丁、成る程、八丁味噌かと。偽物が認定されてしまう日本では文化、伝統はないがしろにされてしまうが、大切にしなければならないと、応援していきたい。

久しぶりに岡崎に出かける。2年に一度の岡崎での産業展示であり、矢作川を越えると約束した4年前から続いている間柄である。見掛けの景気が良くなっていて、なかなか深いお付き合いには繋がっていないが、部分的には太いパイプも出来てきた。三河武士のお土地柄であるから、そう簡単には尾張と握手して頂けるとは思っていない。真摯にお付き合いを地道にさせて頂くだけである。

日本という狭いけれども国の目線で見ればお隣さんなのだが、大きな河川のあっちとこっちは昔から文化が異なる。異なるというか、異なるように町が出来てきた。そこに大きな橋を架けたとしても、人が渡らなければ、人が仲立ちして双方を結ばないと会話は始まらない。そんな今日明日、大学をお留守にしますが、よろしくお願いします。