台風一過

名古屋の南東部地域に限って言えば、急ぎ足の風台風というところでした。様々な地域で大きな爪痕を残した台風でしたが、先の破壊的大雨の記憶も新しく、国民の自然の驚異への備えのレベルが上がったようにも感じられる報道が少なからずありましたが、なんでまた?ということも無きにしも非ず。自然の猛威には勝てるはずが無いのです。Google Mapでも何でも良いので、地球全体を見て下さい。そこから自分の足元を見て下さい。どうやって、この大地に勝てますか?

太陽の猛威も凄いですな。日曜日、お昼少し過ぎまでは晴れて暑く、ぐんぐんと水蒸気が上がっていて、これは来るなと思った矢先、土砂崩れのような雨が瞬間降ってきました。本当に瞬間でしたが、これが最近の気象現象の姿と、2,30年前とはまるで違う空の景色に、ある意味、見とれてしまいました。地学部を作って気象を学び見上げた空とはまるで違う。多くのセンサ情報をネットで見ていられるから、多少の安心感を得ているものの、これが全くの暗中模索であったならと恐ろしくなる。

それにしても名古屋地域と言うところは、希な水害はあるにせよ、台風という輩の直撃を見事に避ける、天然の要害だなと、熱田大地に名古屋城を築いた先人に敬意を表しますな。淡水があったところに人が住み着いていったわけだが、西暦2,300年には既に熱田の南に拠点を持っていたことにはなっているが、古墳などの状況を考えると、もう100年くらい新しいような気もする。宮崎から来た一族ではあろうが、3本の大河を要し、肥沃な平野と海は極めて貴重な領土となったことだろう。

昨夜は台風一過の澄んだ空に大きな月が現れて、昨夜の大風のことなど、それこそどこ吹く風、過去の出来事など思い出させることもない。昨日のことを思ってしまうのが人の常だが、猛烈な勢いで世界は進んでいる。その流れはあるものの、やはり丁寧に一つ一つ仕上げていく気風は忘れてはならないと、訪れた大転換の機会をどのように捉えていくか。再び灼熱の一週間の初めに思う私であります。