Nikon

フィルムカメラの時代から、ずっとカメラ小僧であったのは間違いない。小学校6年生で写真部なる活動に触れ、学内を撮影し、現像し焼き付けし、その反応が面白くて、シャッターを切る楽しさに浸っていった気がします。当時は全てが機械式で、フィルムも現像も極めて高価だったから、そう簡単にはシャッターを切れない。だから空っぽのカメラの状態で、手振れをしないようにトレーニングしましたな。フィルム感度は低いし、どうしてもロングシャッターになり気味。シャッター上で指をどう動かしたら手振れが起こらないか。練習しましたよ。

QV10をカシオが提案してきたとき、これは喜んで飛びつきましたね。今思えば笑ってしまう解像度で、どんなに画素が荒いフィルムでもここまで酷くは無いという状況でしたが、それはそれで良かったのです。所詮、そんなもんだよなと納得すればよく、デジタルカメラとは画質うんぬんよりも構図がそれっぽければ良いと、フィルムカメラとは違ってじゃんじゃかシャッターを切れる喜びに感激しました。

様々なデジタルカメラが登場し、劇的な進化を遂げたわけですが、革新的だったのは、誰が何を言おうが写メールシステムの登場でしょうね。自己満足カメラマンを除く全ての方が、誰かに想いを共有したいという願いを叶えた仕掛け。これによってカメラの在り方が劇的に変化した。エレクトロニクスそのものを進化させ、スマホが唯一のデジタルカメラという人であふれかえり、Nikonなどはミラーレスカメラの市場から消えてしまったくらい。

そのNikonが一眼レフデジカメの市場削減に伴って、再びミラーレス市場に参入するとのこと。Nikon派ということでも無いけれど、硝材からレンズを作る日本で唯一の企業こそ、光を操ることが出来るのだろうと、勝手に信じているところがありますな。勿論、それが本当に世界で最高のレンズかどうかなどとは言いませんが、その魂は素晴らしい。随分と高価な機械になるようなので、手元に来ることはないでしょうが、応援していこうと思っております。何がどう変わったのか、その主張を楽しみにしています。