美しくないこと

産学連携において、大学をどう活用するかが極めて重要である。従来型のお付き合い型、ちょこっと知りたい型等々あるわけだが、とりわけ数社でオープンイノベーションというときに、その中核としての大学の活用を上手に出来ている企業は、最先端でありながら、5年ほどで驚くべき製品開発を成し遂げている。20億、掛かったとしても1億の大学への投資だけで商品まで行き着くのだから安い。

米国であれば6割の間接経費だから日本の大学はどえらい低価格でご奉仕だ。これはいかん。これが当たり前になっているからいかん。企業も、知恵は無料と決め込んで土足で踏み込んでくるが、これもいかん。いかんばっかりだが、実際、そんなところであろう。心が貧しいのであろう。

昨日、新幹線の隣の席のあんちゃんが、どかっと座って漫画雑誌を鞄から取り出し、品川から名古屋まで延々と読み続けていた。悪いとは言わないが、その横柄な態度は会社でも出ているのだろうなと辟易する。自分だけで生きている。そう見える。どれだけの大企業かは知らないが、一人で社会を動かしているというところか。

今朝、地下鉄のホームで「アンメルツ」?的な、恐らく、かゆみ止めではなく、肩こりというか筋肉の痛みを拡散させる液体だろう、ズボンをまくって膝周辺に塗りたくっている、恐らく会社員の方を見た。美しいものではない。美しさは何処に行ったのか。AIを使って社会を変革している者かもしれないが、美しくない根源になるのはどうだろう。日本はそんな国になったのだなと、なんだか情けなくなる。