明日を考えない人

偶然ではあるのだが、新入生に尋ねる機会を得た。将来、何をやりたいのだ?それに対して何も考えていない、何も考えずに入学したと。これが極めて一般的な状況なのだろう。偏差値的に、距離的に入れるところに入る。凄い実力だと思うのだが、今こそ力を発揮するべきであって、入学試験で燃え尽きてはいけないのだ。

そんな若者達に「何を作ったら良いのかわからない」状況の企業群は一体どんな魅力を投げかけるのか。何をしたいわけではない。雇う側が何をさせたら良いのかわからない。グローバルな目を持っていない人々の末路を見るようだ。

自動化、省力化は何のためかと言えば、目の前的には人件費カットである。それは当然の流れである。将来の不安に満ちた我が国において、ワークシェアで給与は半分で良いですと言い切れる人がどれだけいるか。自動化の究極には機械精度で同一の品質を作り込めるという流れはあるが、人手が入った方が良いものが出来るのだと信じるのであれrば、それを受け入れる国を見出さねばならない。iPhoneはすべからくロボット作だ。

スマホは文句を言わない。そんな文句を誰も言わない世界を望むのか。ひょっとするとそうなのかもしれない。試験など出す奴が悪くて、能力を高めることなど興味なくて、スマホの進化が全てをカバーしてくれる時代になるのだろうか。実はそんな風に思ってはいる。しかし、それを活かす人間教育が出来ていないと感じている。それも踏まえて「何をやったら良いのかわからない」と言う発言であればその通りだと思う。仮想空間で生きる人に教えるものを持ってはいない。今、そんな端境期なのかもしれない。ため息が出る。