国憂

ディープテックに限らないのだが、B2BからB2Vの橋渡し役を鶴舞大学は担わせて頂きたい。その為には具体的な事例を一所懸命に積み上げ、社会の皆様に味見をして頂くよう奮励努力せねばならぬ。日々、居住地を移動するアドレスホッパーよろしく、少なくとも4年間、いや、飛び級を使えば3年でも良かろう、1年生の歳に起業して3年間でV2Bで新規事業に取り組み卒業していく、新しいアドレスホッパーの形も面白かろう。

ここで社会に訴えたいことは、大学がそれら教育や橋渡しをさせて頂くには、それなりの管理費用が発生するのだ。これを社会はゼロ円と考えるから話がばかばかしくなるのだ。技術が完成したらゼロ円で寄越せと言う破廉恥であさましいことがへっちゃらに繰り返されるのだ。米国企業には60%もの管理経費を支払っているにも関わらず、国内大学に対してはゼロ円で済まそうとする。上前をはねられると平気で言う。

確かに、最終製品にコミットしないやり方では、その社のGDP向上という社会貢献に繋がらないのだから、上前泥棒のそしりは免れぬ。だからこそ、一歩一歩、信用を獲得させて頂くべく、活動していくしかないのである。それは真摯に意識に刻まねばならぬ。

金属3Dプリンタにおいて、1000ショット位であれば性能を落とさない金型も出来る時代になってきた。いや、世界ではもっと優れた機械も出始めていると聞いている。そんなものが地域にあって、企業様と大学発『元気な』ベンチャーとのコラボレーションに挑戦資金を出して頂き、それが一つのピースとなり、そのピースの連鎖で新規事業が成り立つようなビジョンメークを成し遂げたい。それが鶴舞大学の一つの使命であると感じる。実学とは本来がそのようなものでは無かったのか?そんな使命に邁進致しますと強く社会に発信させて頂きたいと、アドレスホッパーの存在に触発された私であります。