青画面

55歳を越える方ならご存じのPC青画面。Windows3.1の頃、いや、DOSの頃からPCが自主的に「仕事を辞めます」と潔く、それまでのこちらの努力をフイにしてくれる青画面だ。内部メモリの使い方がしょぼいソフトウエアを動かしていたり、なんだかキー入力がある定型的な状態になるとどかんとやってくる。こちらとしては何度も出会ってはいるものの、それがやってくると「今日は仕事辞めた」となって、酒屋さんが元気になる青画面だ。

近年、とんとお見掛けしなかったが、Windows10になって、宿舎でも職場でも出会うようになってしまった。ひょっとするとこの駄文を前にしていらっしゃる奇特な方の中にもWindows10で最近のアップデートで、懐かしの青画面に遭遇した方がいらっしゃるのではないか?ネットでサーチしてみるとWindows10は近年稀に見る不安定なOSであると顰蹙を買っている。う~ん、やっぱりかと思う。

その昔は、OSの進化にハードウエアが着いて行っていないで出てくるのが青画面みたいな言われ方をしていた。近年はハードウエアの進化はとてつもなく、ソフトウエア側に不満が多いのだが、そうこうしていたら青画面だ。メールとプレゼン資料作りが日課になっているのだが、「ごめんなさい、あれやこれや私が悪う御座いますまんねん」みたいに思いつく限りの謝罪をつらつらと頑張っているところで青画面が出てくると、怒る顧客(冗談だからね)の怨念が乗り移ったかの如く「青い」画面がやってくる。

以前は青画面が出てくるとマザーボードとHDD、CPUをバージョンアップして気分一新、お正月気分で仕事を再開したものだ。近年はほぼほぼノートPCでの作業になってしまっているのでいきなり買い替えというわけにはいかない。いかなくなるとおっかなびっくり、消えるかもしない恐怖と戦いながらの作業になる。バックアップモードで作業しているのだが、当然のことながら応答が鈍くなって思考が断絶する。口述筆記で記事を書かせて頂いたことがあるのだが、その安心感は絶大であった。結局のところ、AIだなんだ言っても信頼という点においては「本当に信頼できる者同士」を越える関係性は無いのではと、妙に安心している週末の私であります。