小野浦海岸から陸に上がったところに「まちの駅」というのがあって、食と健康の館と銘打っている。こちらは過去、2度程行ったことがあって、流下式枝条架塩田が作られている。自然の家の弟子のH君の話によれば、自然の家に宿泊した小学生達に塩づくりの体験をさせるのだそうで、かなり驚くということだ。小生はこの施設をTV番組で拝見し、すぐさま見に行ったと記憶している。

能登半島では今も揚浜式塩田で塩づくりをしているので、天然塩田が国内に無いわけではない。そうなのだが、この流下式枝条架塩田は愛知県下では唯一だし、名古屋から1時間ちょっとで見学できる場所であるから、「学び」という点においては優れた施設だと思う。内海駅から歩いて行ける場所にあり、山歩きの想い出と共にセットで体験は如何であろうか。

ここの塩は購入出来て、実際に使ってみると能登の塩とは違った味がして面白い。どちらがどうということは、個人の好みなので度外視するとしても、元来が、海に居た生命である人類だから、海のミネラルを多く含んだ自然海水の塩を積極的に用いるべきだというのが小生の考えである。小豆を炊いて一つまみの塩でも随分と食味が変わると「意識的」に思っている。

早朝であったので残念ながら塩田の操業は見られなかったが、その「まちの駅」の一角にある体験所の看板に「海のごみも もとをたどれば 街のごみ」とあったのが極めて印象的であった。塩という人間に必須の成分を蓄える場所を、積極的に汚しまくる人間の都合。脱プラスチック。達成しなければならない。